こんにちは。
獣医師の中村です🦒
ペットを病院に連れて行ったときにどんな流れで、どんな考えで獣医師が診断をつけているのか、不思議に思う方も多いかもしれません。🤷♀️
そこで今回は診療行為というものについて
ちょうど調子が悪くなった掃除機があったので、こちらで例えてふわっとざっくり解説していこうと思います😊
まず、言葉の定義として
【診察】医師が患者の病状・病因などをさぐること。問診・視診・聴診など
【診断】医師が患者の病状・病因などを判断すること。血液検査・画像検査など
【治療】医師が患者の病気やけがをなおすこと。内服薬処方・外科手術など
【診療】診察・診断・治療をひとくくりにした総称。
といった感じです。
今回の症例はこちら
プラスマイナスゼロというメーカーの
コードレスクリーナーY010です!
WEB限定カラーのベージュでご家庭のインテリアの邪魔をしないところがおすすめポイントです🥳
そんなお気に入りの掃除機でしたが、数日前スタッフから「吸引力が下がって、元気がない」との主訴で相談を受けました😭
【診察】
まずこんな時に獣医師が最初にすることは大まかな「鑑別診断を立てる」ことです❗️
今回は普段診ている動物ではなく、細かな診断名はわからなかったため、破損・異常部位を挙げてみました。
・ヘッドのつまり
・吸引菅のつまり
・フィルターのつまり
・モーターの故障
・バッテリーの故障
スタッフからの状況確認(問診)、モーター音の確認(聴診)、いくつかのパーツを観察(視診)しましたが異常は見つからなかったため、
さらにフィルターを外して中を観察すると
【診断】
こちらのパーツの破損を確認できました👍
(動物の体は簡単に開けることはできないので、画像診断がこの確認にあたります❗️)
調べてみるとこちらのシリコンでできたパーツは逆流防止弁と呼ばれているそうなので、勝手に
シリコンパーツの急性断裂による「逆流防止弁閉鎖不全症」とネーミングして診断名をつけました笑
おそらくこのパーツの破損によりモーターの吸引圧が上がらず、ゴミが吸えないということで
【治療】
カスタマーセンターに連絡を行い
逆流防止弁の再送を依頼しました🤗
↑壊れていた弁がこちら
↑新しく届いた弁がこちら
カスタマーセンターの方いわく
弁の破損は珍しいらしく
原因がわからなければ
サポートでの修理(セカンドオピニオン)
を依頼するところでした。
「逆流防止弁全置換術」を行ったことで、吸引力も元に戻り、無事に日々の掃除で大活躍しています😎
以上いかがだったでしょうか❓
くだらない症例発表だったかも知れませんが、こんな感じで診療を行なっているよ、ということが伝われば幸いです。
病気の場合もたいていの場合は獣医師が特殊能力を発揮しているわけではなく、大切なのは病気発見のタイミングです。
飼い主様のリテラシーの方が、獣医師の能力より重要である、と言われることもあります👆
ペットの病院に違和感を感じたらできる限り早めにご連絡いただければと思います☺️
動物たちと飼い主様との距離を縮め、色々な事を共有できればと始めたブログですが、今後も少しづつ継続していきたいと考えています💡
聞きたいこと、知りたいことがあれば、ブログのテーマとして出来る限りご対応させて頂きたいと思いますので、随時募集中です!
いつでもコメント頂ければ嬉しいです✨
これからも、武相動物病院をよろしくお願い致します‼️
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